という公式を習います。
この公式の証明は、x^a という関数を導関数の定義にあてはめて、二項定理を使って行います。
二項定理は、(α+β)^n を計算するための定理ですが、ここでのnは自然数です。ですから、二項定理による証明は、x^a のaが自然数のときでなければ成立しません(つまり、xの2乗だとか3乗だとか、という関数の微分は二項定理によって証明できますが、x^(1/2)=√x だとか、x^(-1)=1/x という関数の微分は二項定理によって証明できません)。
ですが、冒頭に挙げたの公式 (x^a)'=ax^(a-1) は、実数全体について成り立つらしい…
というわけで、これを指数関数の微分を使って証明してみました。
数学的に正しいのか、あんま自信ないけど…
ではいきます。詳しい説明は後に回して、とりあえず式を全部書いていきます。
◯1行目
対数 log_a b(底がa、真数がbの対数)とは、「底aを何乗したらbになるか」という数です。したがって、α^?=β であるとき、「底αを?乗したらβになる」ため、?はlog_α β(底がα、真数がβの対数)となります。
eとは、y=e^x というグラフの、x=0のときの微分係数が1になる、という特別な数です(正確には、こうなるようにeという数を定義した)。y=e^x を微分すると y=e^x (そのまま)になる、という性質があり、この声質を3行目から4行目にかけての式変形で使っています。
◯1行目から2行目
対数の性質
◯2行目から3行目
合成関数の微分です。感覚的に、d(a log_e x) を約分すると d(e^(a log_e x))/dx、つまりe^(a log_e x) の微分になるため、とりあえず納得はしていただけると思います。
詳しい説明はここでは省きます。(気になる方はココ)
◯3行目から4行目
1行目の式変形の説明のところでも説明したとおり、eという数は特別で、e^X を微分してもそのままである、という性質があります。
a log_e x の微分は、とりあえずaは定数なので外に出せます。log_e x をxで微分すると、実は1/xになります(詳しくはココ)
◯4行目から5行目
指数法則
◯5行目から6行目
1/x = x^(-1)
◯6行目から7行目
指数法則
さて、すべて説明が終わりました。
こんなところで指数関数の微分を使ってもいいのか、すごく気になるところですが…ともかく、わりと綺麗に証明できたと思います。
いかがでしょうか。